愛知県名古屋市南区のレディスクリニック。不妊センター併設。不妊外来・婦人科・産科・内科・小児科
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名古屋の婦人科 山口レディスクリニックのトピックス

◆多嚢胞性卵巣症候群(PCO)について…
◆クロミッド採卵を受けられる方へ…
◆アンタゴニスト法による体外受精を行われる方へ
◆長期培養について
◆OHSS(卵巣刺激症候群)になりかけたなら…
◆低用量ピルについて…

◆多嚢胞性卵巣症候群(PCO)について…

◎どんな病気なのですか?
 「多嚢胞性卵巣症候群」という長い病名ですので、「PCO」と略されます。
次の3症状があればPCOと診断されます。
1:月経異常 2:超音波検査で特徴的な所見 3:ホルモン値
 卵巣に卵胞は多数出来るが排卵できない症状が続く状態を言います。簡単に言えば、卵巣の殻が固くて排卵できない状態とも言う事が出来ます。PCOの患者さんは、月経不順や不妊を訴えて病院を受診し、PCOと診断される人が大部分です。この病気の原因はよくわかっていません。

◎どんな検査をして診断するのですか?
 まず、頸膣超音波検査するとPCOが疑われる事が多く、これに月経不順やホルモン検査で確定されます。月経開始5日目以内にLH−RHテストを行い、LHの過剰反応が見られますとPCOの病名が確定されます。基礎体温は、まれに起こる排卵を示す人から、全く排卵がない人までさまざまです。また、臨床的には月経不順や不正出血が見られたり、体系的にやや小太りの人に多い傾向があります。日本人には少ないですが、多毛になることがあります。

◎治療はあるのですか?
 簡単に治療して治る人(=妊娠する事)から、強い排卵誘発剤を使ってもなかなか排卵しない人までいます。治療として、まずクロミッドから始めます。次に漢方やステロイドを併用してみます。これでも反応が見られない場合は、HMG−HCG療法を行ないます。注意すべきこととして、このPCOの人に強く排卵誘発剤で排卵を起こさせると過剰に反応し、一度にたくさんの卵胞が発育して、多胎や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりやすいことがあげられます。また、漢方薬やステロイド剤、ナサニールを併用して排卵誘発することもあります。

◎時々しか月経がないので心配ありませんか?
 妊娠希望がない場合でも、毎月月経がある方が望ましいので、治療をする必要があります。放置しておくと、排卵(月経)が起こりませんので子宮のためによくありません。

◎PCOと言われたのですが、将来はどうなりますか?
 このPCOと言う病気は、月経前や閉経後には自覚症状がないので問題になる事はまずありません。命に関わる病気ではありませんが、月経不順や不妊の原因の一つですので、早期に治療を開始する事をお勧めします。

◆クロミッド採卵を受けられる方へ…

【プロトコール】
クロミッド採卵は、HMG採卵に比べ採卵数は減ります。しかし、経済的・肉体的な負担を軽減し副作用の頻度も低く、毎月でも治療は可能な方法です。

月経
1
2
3
4
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6
7
8
9
採卵
ET
クロミッド
×
×
×
         
 
   
         
HMG
HMG
HMG
  1. クロミッドは月経3日目より連日1錠内服。採卵の前々日で中止します。

  2. 月経6日目より定期的に超音波でモニタリングを行いHMGを隔日で注射し、卵胞2個以上 が平均卵胞径18mmとなった時採血をし、問題なければクロミッド及びHMGを中止し、翌々日が採卵となります。採卵前々日のHCG注射はなく、自宅で夜の22時と23時の2回にそれぞれ点鼻薬(ナサニール又はブセレキュア)を使用します。

  3. 採卵前日は、内服・注射・点鼻薬等何もありません。

  4. クロミッド採卵では、LHサージが出現しやすいため排卵が起きやすい点をご了解下さい。
    早発LHサージ予防のため、注射(セトロタイド)を使用することがあります。(1回1万円)
    採血日(点鼻薬の日)に、尿中LHサージが出た方は、1日早く翌日が採卵となることがあります。

  5. 卵胞数が3個以下と少ない場合は静脈麻酔を使用せず、坐薬等の鎮痛剤と局所麻酔等で排卵を行う場合もあります。

  6. ETは採卵より2〜3日目に施行します。

≪ご不明な点がありましたら、当クリニックまでお問い合わせ下さい≫

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◆アンタゴニスト法による体外受精を受けられる方へ

【プロトコール】

月経
1
2
3
4
5
6
7
8
9
2日前
1日前
採卵
ET
HMG注射
×
×
×
         
 
   
       
HCGま
たは点
  1. 月経3日目からHMG注射を開始します。注射の頻度は1週間に4〜7回程度となり、採卵の2日前まで続けます。

  2. 月経6日目頃より定期的に超音波でモニタリングを行い、卵胞2個以上が平均18mm前後となった時点で採血をし問題なければHCGまたは点鼻薬にきりかえ、翌々日が採卵となります。

  3. 採卵前日は注射・点鼻薬等何もありません。

  4. アンタゴニスト法ではLHサージが出現しやすいため排卵が起きやすい点をご了承ください。
    早発LHサージ予防のため、GnRHアンタゴニストの注射(セトロタイド)を使用します。(1回1万円)使用開始は最大卵胞径が14mm〜16mmになった時点で採卵の2日前まで連日注射します。(最大3回程)

  5. アンタゴニスト法による体外受精の適応
    ・多嚢胞性卵巣(PCO)の方
    ・OHSSになりやすい方
    ・クロミッド採卵で採卵率の悪い方等

≪ご不明な点がありましたら、当クリニックまでお問い合わせ下さい≫

◆長期培養について

2008年度より、日本産婦人科学会会告により35歳未満の方の1、2回目の胚移植は原則1個となった為、良好な受精卵が多数ある方は長期培養して胚盤胞で移植する方法が選択肢としてあげられます。(長期培養費用:3万円別途)
一般的に、2〜3日目の分割期胚移植よりも胚盤胞移植の方が、移植あたりの妊娠率が良好なためです。ただし、胚盤胞に到達できる受精卵の割合は40〜50%程度となっています。




※5日目に胚盤胞になったら → 5日目移植します。
                       余剰胚盤胞は凍結保存します。

※6〜7日目に胚盤胞になったら → 移植はせず凍結保存とし、翌月以降に5日目移植します。

※ただし、4日目に桑実胚の状態が良好であれば4日目に移植する事もあります。

※胚盤胞に到達できなかった胚は破棄となりますのでご了承下さい。

OHSS(卵巣刺激症候群)になりかけたなら・・・
◎どんな状態になっているのですか?
 卵巣が腫れて腹水がたまり(最初は卵巣の周囲のみですが、ひどくなるとお腹全体に広がることがあります)進行すると、まれに血液が濃縮して血栓症が起きることがあります。通常の排卵直後や妊娠初期には、少々の卵巣の腫れや腹水はよくあることで、これの極端な状態がOHSSと言います。

◎原因は何ですか?
 女性ホルモン(E2:エストラジオール)が非常に高くなることが原因で、主にHMG-HCGによる排卵誘発(まれにクロミッド)による副作用です。

◎どういう時やどういう人にOHSSが出現しやすいのですか?
 PCO(多嚢胞性卵巣症候群)の人にはこのOHSSが起きやすくなります。他には排卵誘発時に成熟卵胞が10ヶ以上出現した場合によくみられます。また、中枢性無月経の人にも生じやすい傾向にあります。

◎患者さん自身で気をつけてもらいたいこと

・安静にすること。可能ならば自宅でいつでも横になれる状態がよく、仕事を休める方は休むことをお薦めします。
・毎日、体重と尿量の計測。ある一定の状態・時間で体重を計り、尿コップをお渡ししますのでそれを使って、1日の量を計測して下さい。最小50ml単位で結構です。
・飲水制限、毎食時のお茶程度は構いませんが、喉の渇くままに飲水しないで下さい。
水分を取ればとるほど腹水がたまってしまいます。少し喉が渇く程度にして下さい。
塩分の多い食べ物は、喉が渇くため控えた方がいいでしょう。

 これらの結果を基礎体温表に記入して下さい。経過次第では臨時の診察や入院が必要になることもあります。今の状態の進行を防ぐこと、つまりこれ以上の悪化を防ぐことが一番大切なことです。

◎OHSS時出現しやすい症状は?
・軽い腹部のつっぱり感 ・軽度の胃の痛みや吐き気 ・喉の渇き等

◎注意してほしい症状は?
・体重が1日で1kg以上増えた時
・尿量が1日500ml以下になった時
・手のしびれや頭痛が出現した時
・痛み止めが欲しいぐらいの腹痛が出現した時
・急に腹部の激痛が出現した時
・呼吸が苦しくなった時
 以上の症状が出てきたら、日中や深夜でも構いませんので(日中はTEL:052-832-2121 休日・深夜はTEL:052-811-7236)電話して下さい。その後のことをご相談致します。状態により入院して治療する可能性もあります。

◎OHSSが進行しているかどうかを調べる検査は?
 OHSSの状態が見られた時、最初に検査する項目
1)採血…血液の濃縮の程度を見て、肝機能の炎症の有無などを調べます。
2)超音波検査…卵巣の大きさや腹水の程度を調べます。
3)必要ならば、胸のレントゲン写真や血液凝固の検査をします。
4)OHSS時には2〜4日おきに診察の上、必要ならば採血しますので来院して下さい。

◎どんな治療をするのですか?
 強力な治療をして卵巣腫大や腹水を急に治そうとすると「腹水穿刺」「卵巣穿刺」という治療方法になり妊娠継続出来なくなる為お薦め出来ません。合併症(卵巣腫大や腹水など)に対しては穏やかに点滴等で治療する以外にありません。

◎いつまで続くのですか?
 妊娠していない場合は、月経がくると急にこれらの症状は良くなります。一方、妊娠している場合には、さらに2〜3週間ぐらい症状が続きます。妊娠しているかどうかは、HCGの注射の翌日(=排卵日/この日を1日目とします)から数えて、18日目以降に妊娠反応を調べると判明します。この事は、もし排卵後の18日目になっても基礎体温表が高くまだOHSSの症状が続きますと妊娠している可能性が高いと言えます。
◆低用量ピルについて…
◎低用量ピルとは…
 女性ホルモン(エストロゲンとプロゲストーゲン)が含まれた薬です。ピルを服用することで排卵を抑制し、妊娠を防ぎます。また、万が一排卵して受精した場合でも、受精卵が子宮内膜に着床しにくい状態に変えたり、精子が子宮内に侵入するのを防ぐ作用もあるため、正しく服用すれば、100%に近い避妊効果があります。

◎副作用は?
 稀に、吐き気、頭痛、乳房の張り、少量の不正出血などがある方もいますが、症状の多くは2〜3ヶ月で軽減します。また、太ることを心配されている方もいますが、ほとんどの女性では変化がありません。また、ごく稀ではありますが、血栓症などの副作用や、服用中は乳がん、子宮頸がんの発症率がごくわずかに高くなるとの報告があります。ピル服用の有無に関係なく、定期的な検診が大切です。

◎ピルの利点
 避妊以外のメリットとして、月経痛の軽減、月経量の減少、月経時の貧血改善、良性乳房疾患、子宮外妊娠、良性卵巣腫瘍、卵巣がん、子宮体がん、大腸がん、中高年の骨粗鬆症、間接リウマチの発症リスクの低下、人によっては、ニキビの改善などに効果がみられる場合もあります。また月経不順及び子宮内膜症の進行抑制と症状改善の治療目的で使用されることもしばしばあります。

◎体外受精時にもピルを使うことがあります。
  ピルと体外受精…一見無関係のようではありますが、調節卵巣刺激前にピルを使うことによって、採卵前の排卵を抑制する、卵の質・大きさを揃えるというメリットがあると言われています。

◎ピルの服用法は?
 【Day1スタート】月経が始まった1日目から、指定された順番通りに1日1錠服用してください。
 【サンデースタート】この方法は月経が週末と重なりにくいというメリットがあります。月経が始まった後の最初の日曜日から、指定された順番通りに1日1錠服用してください。ただし、最初の一週間はコンドームなどの他の避妊法を併用してください。

★いずれのスタート方法でもだいたい同じ時刻に服用することが大切です★
しかし、飲み忘れてしまったら…
 24時間以内ならば気付いた時にすぐに1錠服用します。ちょうど24時間後ならば、前日の飲み忘れの分とあわせて同時に2錠服用します。
 2日以上超えてしまった場合には、その周期のピルでの避妊は中止するか、医師に相談してください。

 
●ピルの入手方法
 服用にあたっては医師の処方箋が必要です。処方にあたっては問診、血圧検査を実施し、1周期3,000円で処方させていただきます。
    ≪代表的なピル≫


28日間を1サイクルとして服用します。
28日間服用するタイプは、ホルモン成分が入った錠剤を21日間服用し、その後7日間はホルモン成分が入っていない錠剤を服用します。これにより飲み忘れを防ぐことができます。

現在、日本で用いられている避妊方法には、いろいろな種類がありますが、確実な避妊方法としては、『ピル』が最も信頼できます。また女性が自らの手で完全にコントロールできる避妊方法です。
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